ベトナム金融紀行

ベトナム金融紀行

平成27年11月12日~11月15日

※現地では、本レポートの他に様々な情報に触れていますが、最低限の情報を記載しております。予めご了承ください。

平成27年11月、【目覚ましい発展・近代化する東南アジア視察・ベトナム編】と題し、ベトナム・ホーチミンに行ってきました。

以前からシンガポール・スイス・香港など金融立国を中心に研修ツアーを行っており、 今回は久しぶりの開催です。

《今回はなぜベトナムなのか?》
候補地はいくつかあったのですが、世界的に見ても2000年代に入り成長している地域と言えばやはりアジア。その中でもASEANがアクセスや治安等を考慮した際に優先順位があがります。

ASEANを構成している国々は・・・
タイ・インドネシア・シンガポール・フィリピン・マレーシア・カンボジア・ブルネイ・ミャンマー・ベトナム・ラオス

シンガポールやタイも魅力的なのですが、ある程度の発展を肌で感じる事が出来る場所としてちょうど良いのがベトナムです。
紀元前から長い歴史を積み重ねてきたベトナムは、中国・フランス支配、ベトナム戦争という激動の時代を経て社会主義国家として独立。現在はASEAN諸国の中核として経済発展を遂げています。南北に長い国土のうち、ベトナム最大の経済圏である南部の中心都市がホーチミンで、かつてはサイゴンと呼ばれていました。
近年では、人件費が安くインフラも安定しつつあることから中国に代わり様々な製品の製造の中心になりつつあります。

ベトナムは2015年に入り、企業の株主は外国人比率が49%以下でしたが、上限撤廃が決まり、さらなる海外資本の増加が見込まれます。これはベトナム上場企業の更なる時価総額の増大と海外資本の流入を意味します。これが今回訪問の大きなポイントです。

ツアー初日、秋晴れの空の下ベトナム航空でホーチミンに向け出発です。
今回は、福岡空港からは5名、成田空港からは3名、合計8名のツアーとなりました。
フライト時間は福岡からは直行便で5時間、成田からは直行便で6時間50分ほど。日本との時差は2時間です。
ホーチミンの玄関口タンソンニャット国際空港に先に降り立ったのは福岡組。空港を散策しながら1時間、成田組を待ちます。温度計は30℃を表示していますが、湿度が低く過ごしやすいです。

空港の外には送迎バスやタクシーが並び、多くの人でごった返しています。カフェやファストフード店にも多くの人がいましたが、皆整然と並び日本に似た雰囲気を感じます。街の中心部ではない空港のすぐそばにも、大きなビルや建設中の建物を多く見ることができます。そうこうしている間に成田組と合流。
自己紹介する間もなくすっかり打ち解け、初対面とは思えないほど楽しい雰囲気でのスタートとなりました。

ホーチミン市内へは専用車で移動します。現地ガイドのブンさんのお話を聞きながら30分、車窓観光を楽しみます。街には若者が多く、活気にあふれています。建設中の建物には、鹿島・大林組・大成建設の看板も見ることができました。ベトナム初の地下鉄の工事現場にはJapanの文字が・・・清水建設と前田建設の共同企業体(JV)が受注したそうです。

道路は日本とは反対に右側通行で主に左ハンドル。車の間を縫うように疾走するバイクの数の多さには、見ているこちらの目が回りそうです。このバイク、2人3人乗りは当然といった具合ですが、バイク同士かなり近い距離で走っています。
ブンさんに是非覚えて下さいと紹介されたベトナム語のあいさつ「シンチャオ」。日本語で「こんにちは」だそうです。

宿泊先は、市内の中心部にある四つ星ホテル「ダクストンホテル」です。エントランスが広く、シンプルですが洗練された空間です。
ホテル到着後、軽く身支度を済ませ、早速ミーティング会場の「Bitexco financial tower」へ移動します。ホテルから徒歩5分、市内で一番高いこのビルの46階からはホーチミン市内が一望できます。一同、思いがけない景色に歓声があがります。

今回のツアーで各種手配・調整等で大変お世話になりました、キャピタル・パートナーズ証券の中村氏より、ベトナム経済についてのお話と自社商品の説明を聞きました。

まずはベトナムの概要についてざっくりと。(詳細はここでは省きます)

  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 首都:ハノイ
  • 面積:33.1万k㎡(日本の約90%)
  • 通貨:ドン(VND)ホーチミンの多くの店ではUS$払いも可能(10,000VND=55円)
  • 物価:日本の5分の1程度
  • 国民性:勤勉で穏和 親日国家

また、ベトナムは投資先としての視点や特徴など細かく学習。
内容としては、産業の成長過程やTPPに参加表明しているため、今後世界から注目される国のひとつになりえるいくつもの背景。マーケットのボリュームも少ないため長期で見れば上昇の余地があることなど基礎知識を学びました。

本日の夕食は、予定を変更して「Cordon Blue」でフレンチ料理です。ベトナム料理は2日目に変更となりました。専用バスで15分ほどのところにあります。

ここで、ホーチミン証券の井上氏と合流し、現地のお酒とともにベトナム風のフレンチ料理を楽しみました。
食事を終えたのは21時過ぎ。時差2時間なんて感じないほど、一同まだまだ元気です。食事の後はホテルから徒歩5分ほどのところにある「Eden spa」でマッサージです。各自好きなメニューを時間の許す限り堪能しました。ここは、夜遅くても営業していること、メニューが豊富で日本語OKなのが良かったです。私達がお願いしたのは、フットマッサージ70分400,000VND(約2,200円)。このマッサージ、痛いようで気持ちよく、自分が起きているのか眠ってしまったのか覚えていないくらいあっという間のひと時でした。今日はゆっくり休めそうです。

すっきり目覚めた2日目。
今日は、今回のツアーの目玉でもあるLongDuc工業団地とJETRO(日本貿易振興機構)訪問です。通常の観光ツアーでは行くことのできない特別な場所だけに皆ビジネススタイルに着替えて伺いました。

まずは専用バスで1時間30分ほど移動し、LongDuc工業団地に到着。現地ではGeneral Directorの鎌田氏が案内をしてくださいました。

LongDuc工業団地は、双日・大和ハウス工業・神鋼環境ソリューションが株主となり、日系企業が開発する工業団地として誘致を展開しています。

アジアにはいくつもの経済特区(製造業のための)が存在し、土地や建物を企業が使えるようにインフラ含め整備を行っています。
日系・外資系がありますがLongDuc工業団地は日系であり、企業がベトナムで製造業を行う上での各種法律・許可などの申請から電気やガス、ネット環境などのバックアップなどお世話をしてくれます。
その家賃(インフラ込み)は企業ごとによって設定は様々ですが、海外進出する際の様々な問題に対してカバーしてくれる力強い存在です。

タイ・カンボジア・ベトナムにもこのような地区はありますが、洪水や台風などの自然災害、治安、現地スタッフの水準を考慮すると製造業で海外進出される方は一考の価値はあると感じました。

特に、ワーカー(工場で働く現地の方)はアジアの他国に比べてベトナム人は勤勉である事が最大のメリットであるのも確かです。

昼食は、日本人観光客にも人気の高いゴルフ場のレストランにお邪魔して、飲茶をいただきました。
現地の味付けでナンプラーがしっかり効いていました。

その後、夕方のミーティングまでに少し時間がありましたので、現地のスーパー視察・・・
郊外にあるイオンの様な感じでしょうか。平日でもあり、人は結構少なかったです。

夕方はJETROホーチミン事務所です。

JETRO・・・日本貿易振興機構
世界に70か所以上に事務所を持ち中小企業等の海外進出のサポートなどを行う公的機関

ベトナムについての基礎知識のおさらいおよび周辺各国との関わりあいを中心に学びました。日本人担当者なので当然ですがスムーズに話が進みます。

ジェトロの強みはなんといっても公的なデータである事です。
例えば企業が海外に進出する際のその国の細かな数字まで把握しているのでマーケティングから商品開発までのヒントになります。
友人知人・知り合いから聞いたなどといった局所的なものではなく信憑性も高く、さすが公的機関といった感じです。ちなみに2番手はアジアであれば商工会になるでしょう。

夕食は、お待ちかねのベトナム料理です。生演奏を聴きながら、ベトナム海鮮鍋・生春巻き・揚げ春巻きなどをいただきました。ベトナムの女性はアオザイを着るからスリムなのか、スリムだからアオザイを着るのか・・・腰まで入ったスリットに男性陣は目が釘づけです。

本日の最後も、マッサージです。
ホーチミン証券の井上氏より「コスパも良くて技術は市内で一番」と教えていただいたお店に決めました。ホテルから歩いて15分くらいのところにある「Quynh Nhu 137」の90分コースに行きました。

日本円2000円程度で、全身(タイ式?)そしてフットマッサージまで至れり尽くせり。旅の疲れを癒してくれます。

最終日である3日目は、メコン川クルーズ観光です。
東南アジアを流れるメコン川を小舟で堪能・・・のはずでしたが時間的に干潮で舟が大渋滞(笑)

最後は無事にしっかりと本流へ

昼食は川魚料理です。メコン川名物の魚を素揚げしたものがテーブルに鎮座しています。これの身をほぐして野菜と一緒にライスペーパーに包みます。見た目とは違いあっさりして食べやすくあっという間に完食です。

さて、帰りの飛行機まであとわずかとなりました。夕食の時間から逆算して残り数時間。本日の最後もマッサージです。そうです3日間連続マッサージ。3回目ともなると、スムーズに着替えをして横になる前からリラックスモード。マッサージ中におしゃべりをする余裕もありました。

夕食は、ロッテホテルにある日本料理「吉野」へ。黒の大理石の床と桜の模様が印象的な空間に琴のBGM、ここは本当にベトナムかと思うほどです。以前は博多出身の板前さんがいたとのこと。日本と変わらない和食を美味しくいただくことができました。

出国ハプニングもありましたが、事なきを得て楽しい思い出となりました。

盛り沢山の4日間でしたが、ベトナムを観て・知り・学び、肌で感じることができました。
ご参加いただきました皆さん、お疲れ様でした。そして本当にありがとうございました。

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