中国上海金融紀行

中国上海金融紀行  vol.1

2005年4月4日、福岡国際空港から約1時間30分。
我々は中国の上海浦東空港に降り立ちました。
今回上海を訪れたのは、今注目の中国金融の視察と、人民元で口座を開設する事、この2つが目的です。上海に降り立ってまず目に入った景色は、広大な地平線。確かに空港は広くて当然ですが、空港の先の先まで地平線が伸び、遠くに見えるのは高層ビルの群れ。
反対側は何も無い地平線。そうです。上海には、高い山は無いのです。空港の中は近代的で、さすが国際都市の空港であると感じさせます。

空港から上海市内には最高時速431km/hの上海リニアモーターカーで移動です。
乗車からどんどん加速し、車内のデジタルメーターはあっという間に200km/hオーバー、その後も加速を続けメーターは431km/hで安定走行に。振動は想像よりもありましたが、そんなに揺れることも無く、加速によるGもあまり感じることはありませんでした。
車窓からは、上海へ伸びる一般道が見えますが、まるで車が止まって見えます。
「ポルシェに乗るとこんな感覚なんだろうか・・・。」な~んて思ってしまいました。終点の龍陽路まで約30km、わずか7分20秒で到着です。

終点の龍陽路からは、タクシーで移動です。驚いたのはタクシーの料金。3kmまではわずか10元(約130円)その後は1kmごとに1元の追加料金です。タクシーの運転手さんには英語も日本語もほとんど通じません。地図を見せてホテルまで移動です。上海の中心地に向かうまで、ビル、ビル、ビル、ビル・・・・・・・、そして、現在建築中のビルが数多くあり、急激な成長を遂げていると感じさせます。

上海中心地に近づくにつれて、交通量も増えてきました。その途端、「ブー、ブー、ブー」けたたましいクラクションの嵐。車が割り込む、割り込む。交通ルールはあってないようなものです。上海の方のエネルギーを感じるような、運転テクニック。たぶん、日本の感覚では運転できませんね!事故も結構おきているようで、車が2台路上に止めて、運転手同士が話している場面も目にしました。

多くの車がフォルクスワーゲン社製。日本車も走っていました。しかし、人口1600万人の上海にしては、車の数が少なく感じました。後で調べてみたところ、最近マイカーを持つ人は増えてはきましたが、庶民にとっては相変わらず高嶺の花との事。たとえば、最近上海で人気の出てきたホンダのオデッセイだと、諸経費を含めて339,000元(日本円で4,410,000円)。それにプラスして、ナンバープレート代16,000元(日本円で21,000円)が必要です。上海で大卒者の初任給は2000元~4000元(最高クラスで6000元)なので、車はかなり高価なようです。

初日は夕方着、スケジュールは特に入れていませんでしたので夕食までの間上海市内でショッピング。
街中カラフルな看板と人、人、人。東京でもこれほど人であふれていないと思います。
目に付くのは、ケンタッキーやマクドナルドやスターバックス。海外の外食産業も多く上海に入っています。
これだけ大きな町なら当然でしょうが、どうしても目に付きますね。
それに混じって日系の家電メーカーの看板があちらこちらに。日系企業も負けてないようです。
街を歩いているだけで、いろんな人種や企業がひしめいて国際都市にいると感じさせます。

私は上海へは初めて行ったのですが、第一印象として「テレビで見る中国とはぜんぜん違う!人々にエネルギーがあふれている。日本以上に発展しているかも知れない!」と感じました。
次回はいよいよ、上海の金融についてです。おたのしみに。

中国上海金融紀行  vol.2

皆さんは、人民元についてどのくらいご存知ですか?
いま、多くの資産家の方が人民元の動向や中国の動向に注目をしています。(2005年4月現在)
理由は、ご存知とは思いますが「人民元の切り上げ」による恩恵を受けるためです。
以前、日本でも日本円の切り上げで外国人投資家が多くの恩恵を受けました。

以下、昭和47年に創刊された「ユダヤの商法」故  藤田 田(でん)氏著(日本マクドナルド社の初代取締役社長)の中から文章を引用します。

  • 藤田田(ふじたでん)
    初代日本マクドナルド社
    取締役社長

ボロ儲けを狙うユダヤの商法では、とっておきの商品は「通貨」である。金を売買することは、(中略)手間がかからない。最も簡単な商売である。
(中略)「カネ」が商品として、ボロい儲けをもたらしてくれる時期は、通貨の価格が変動する時である。オールシーズンいつでもOKという商品ではなく、時期がある。(中略)

昭和46年8月16日のニクソン米大統領のドル防衛声明〔ニクソンショック〕の半年以上も前から、ユダヤ商人は、今世紀最大の儲けを狙って、ピタリと「円」に照準を合わせていたのである。(中略)
「円」に照準をつけたユダヤ商人は、早くもそのころから円切り上げを読み取って、ひそかにドルを売り始めた(つまり円を買い始めた)。
日本の厳重な為替管理体制の網の目をくぐりぬけて、ユダヤ商人のドルは、静かに、しかも確実に、日本へ上陸を始めていた。

(中略)昭和45年8月には、外貨準備高はわずかに35億ドルに過ぎなかった。
勤勉な日本人が、戦後25年かかって、堂々と築きあげた血の結晶がわずか35億ドルである。

(中略)昭和46年7月に入ると、外貨準備高は79億ドルを記録した。わずかの1年の間に44億ドルも増えたのである。
ユダヤ人たちは、国際電話で日本の為替市場が開いているかどうかを問い合わせてくるようになった。「まだ開いていますよ」「本当か?ウソじゃないだろうな。本当に開いているのか。へえ」
為替市場が開いていることを確認すると、ユダヤ人は申し合わせたように、呆れたとも感心したともつかぬ声をだした。シカゴで豚を700万頭買っているユダヤ人に至っては、もっと露骨だった。「こりゃあ、チャンスだ。豚を700万頭売るよりも、何千万ドルかドルを売って稼いだほうがうんと儲けになる。」

(中略)ニクソン声明以後も、ドルを買い支え、為替市場を閉鎖しようともせず、固定相場にかじりついている日本を見て、友人のユダヤ人のサミエル・ゴールドシュタット氏は、「日本の政府は居眠りをしているじゃないか。
日本はつぶれるぞ。」と、呆れ果てたようにつぶやき、それでもせっせとドルを売り続けていたのだ。「相手は会社じゃない。日本政府だ。取りっぱぐれは絶対に無い相手だ。売り一貫だ、安心売りだ(ドル売り円買い)。」そう言ったユダヤ人もいる。

  • リチャード・ミルハウス・ニクソン
    (Richard Milhaus Nixon)
    1913年1月9日 – 1994年4月22日)は、アメリカ合衆国の第36代副大統領および第37代大統領。その職を辞任した唯一の大統領。彼の辞職はウォーターゲート事件による。
    ニクソン・ショックとは1971年アメリカ合衆国が、それまでの固定比率によるドルと金の交換をとめたことによる、国際金融の枠組みの大幅な変化をいう。ニクソン大統領(当時)が国内のマスメディアに向けこの政策転換を発表したことにより、ニクソンの名を冠する。ショックと呼ぶのは、この交換停止はアメリカ議会にも知らされておらず極めて大きな驚きを与えたこと、またこの交換停止が世界経済に甚大な影響を与えたことによる。 ドル・ショックとも呼ばれる。

(中略)ユダヤ人は1ドル360円でドルを売り、円切り上げで1ドル308円になった現在(昭和47年時点)、ドルを買い戻せば1ドルにつき52円の儲けになる。逆に日本は1ドルにつき52円の損をする。
1ドル308円になった現在、日本が損をした金額は、概算で約4500億円にのぼる。

(中略)円切り上げで甘い汁を吸ったユダヤ人は、2年以内に、再び円を狙ってくるはずである。もう一度、円切り上げを迫ってくるに違いない。うかうかしていると日本はその時に、今回の過ちを再びおかして、2度目の円切り上げを行い、ユダヤ人を儲けさせてしまうだろう。

以上が抜粋した「ユダヤの商法」の中で日本円が切り上げられた時の一文です。
商売の才能に長けたユダヤ人は、このようなチャンスにはしっかりとアンテナを張って、円切り上げでしっかりと利益を得ています。

現在、中国の状況は円切り上げの時とは若干状況は異なりますが、新たなチャンスになるかもしれない。
そのような観点から、遅まきながら今回の中国上海への金融紀行はスタートしました。

中国上海金融紀行  vol.3

われわれは人民元の口座を作りに行く前に、上海と日本で貿易商を営み、上海に事務所を構えるライズクラブの生徒さんのオフィスを訪ねました。
そのオフィスは、上海の中心部にある高層ビルの20数階で、窓からは上海市内が一望できます。そのすばらしい景色を見ていると、なんだかリッチな気分になるから不思議です。

すばらしい景色を横目に見ながら、我々は最新の中国経済の動向や中国株の現状、そして人民元口座開設に最も適した銀行、上海の方がどのような資産運用を行っているのかについて、お話をお伺いしました。

  • お忙しい中お時間を割いていただき、中国・上海
    について 生きた情報を提供して頂きました。
  • オフィスからの眺めは、上海市内を一望できます。
    こんな素敵なオフィスで働けるなんてすごい!

上海の方の資産運用についてお話を伺ったところ、非常に多くの方が本業以外に何かしらの副業か資産運用を行っているようです。
富裕層の方やそうでない方まで、不動産投資がブームだそうです。一昔前の日本のバブルの様に、中国の都心部では不動産の価値が上昇しています。しかし、あまりにも加熱している不動産投資と不動産価格の高騰に危機を感じた中国当局は、大幅な規制を設けてきました。これを機に、不動産ブームも下火になる可能性がありそうです。

また、上海の方は中国株にも多く投資を行っているようで、見せていただいた株式新聞の分厚さにびっくりしました。しかも、広告は非常に少なく、ほとんどの内容が株式に関わる事で埋め尽くされていました。
これまた結構売れているようで、広告収入が無くても十分な売上があるとの事。上海の方の投資意欲に脱帽です。
個別銘柄の日足チャートが新聞の第1面を飾り、現象をベースにアナリスト達が「これは底のサインだ。今が買い。」とか、「まだまだ下げ止まっていない。買うのは早い!」とか複数のコメントが載っています。

中国の方は、短期投資が中心で長期投資をする方はあまりいないようです。理由として、好業績の決算発表があった直後jに倒産するような事が良くあるそうです。中国の方もあまり政府を信用していないのか、現象ベースの短期投資が中心のようです。

  • 大きな書店には株式投資の本が多くならんでいました。

ここで、ちょっと中国の銀行についてお話したいと思います。
中国には、4つの大きな銀行があり四大銀行と呼ばれています。中国銀行(外貨取引業務)、中国建設銀行(建設関連融資)、中国農産銀行(農業関連融資)、中国工商銀行(商業銀行業務)の4行で、さらに政策金融業務を行う中国発展銀行、農業発展銀行、中国輸出入銀行が設立されました。その他にも地域ごとの株式制銀行も1980年代より認可され、現在は11行あります。また、外資系金融機関としてHSBC中国(香港上海銀行)やシティバンク等があります。
が、中国の全金融取引の約6割以上が前に述べた四大銀行が占めています。

以前、社会主義経済を採用していた中国では、中国人民銀行1行しかありませんでした。1980年代の銀行改革で、中国人民銀行から中央銀行以外を分離してこの4行が生まれました。

さて、我々がどこの銀行で口座を開設した方が良いのか、ですが・・・
国有商銀の中でも外為業務を専門にする中国銀行か、外資系銀行の中でも多くの支店を有するHSBC中国の2行のどちらかが候補のようです。

考えた結果、我々は国有商銀の中国銀行 Bank of China (通称:バンチャナと言うようです)で開設する事にしました。

  • 正面玄関は現在工事中だったので、細い裏路地を通って裏口へ。
  • 裏口のバンチャイも結構カッコいいですよね。

中国銀行は1912年に設立された中国で最も長い歴史を持つ銀行で、以前は中央銀行の役割を果たしていました。1994年の金融制度改革以前は、外貨および貿易専門の銀行業を行っていました。
薄暗い行内を進んで行くと、入り口に機械が2台、両サイドにガラス張りの受付があり奥まで果てしなく続き、その間に多くのお客が並んでいる。そして2人の警備員が・・・・。ば・・・馬券売り場???

まるで場外馬券売り場に見えました。歴史があるので見た目きれいではありませんが、間違いなく銀行です。入り口にはATMが2台、両サイドにはエリートっぽい行員が忙しそう?に働いています。
口座開設用紙を見るとすべて中国語です。まったく解りません。残念ながら英語表記もありませんでした。
同伴していただいたライズクラブの生徒さんに教えていただきならが、口座開設用紙に記載していきます。
その間、HPにアップする為の写真をパシャパシャ撮っていると、「やばい!」警備員が不審に思ったようです。
私の周りを不審そうな目をしながらぐるぐる回っています。「完全にマークされた!」
口座開設用紙に記載が終わり、受付伝票を持ってカウンターで順番待ちです。
待っている間、米ドルを大量に握りしめたお客さんが預金をしに来たり、しわくちゃの日本円の1万円札を両替しようとうろうろしている人など、いろんな人がいます。
人民元の最高紙幣は100元なので、ある程度まとまった額をおろしたりすると、かなりの厚みになります。
その人民元の束を輪ゴムでくくり、無造作にかばんに詰め込むご婦人も。
我々が並んでいるカウンターの対面を何気なく見ると、ガラス張りのカウンターで「こ・・行員が爆睡している。し・し・しかも、3人並んで・・・・。信じられない!」カウンターの奥で、お客に丸見えなのに、爆睡している3人の光景が目に入ってきました。「とっ・・・撮りたい。写真に撮りたい!」しかし、私は完全に警備員にマークされてるので、カメラを出すことが出来ません。目の前でこんなシャッターチャンスが繰り広げられているのに・・・。

ポケットに手を突っ込むと真横に警備員がやってきます。「ここで写真を撮ったら、しばらく日本に帰れないかも・・・。」そう思うととてもカメラを出す勇気が出てきません。その場は、泣く泣く写真をあきらめて、心のカメラに映像をしっかりと焼き付けました。

そうこうしている間に、順番が回ってきました。英語はあまり通じないようですが、想像よりははるかに愛想が良い行員さんです。話しかけると、言葉は通じませんが笑顔を返してくれます。はじめは手続きに手間取っていた彼女も、我々3人が同じ行員で口座を作ったので、後半は手際よく作業をされていました。
口座開設資料と現金を渡すと、パスポートを出すように言われ、パスポートを渡すとをコピー取っていました。

そのあと、カウンターにあるテンキーを指差し、なにやらそれを押すように言ってきます。「題府さん。6桁の端ワードを押してください。と言ってますよ。」生徒さんに通訳をしてもらいます。「これは通訳が無いと厳しいな。」そう思いながら、6桁のパスワードを入力します。すると、また行員がテンキーを指差し何か言っています。どうやら、確認の為に何度が入力をしないといけないようです。再度、パスワードを入力しすると、ニコッと笑顔を見せながら通帳を渡してくれました。「え、これで終わり?」私は3番目だったのでかなりあっさりと通帳が作れました。「周藤さんはかなり時間がかかっていたのに・・・・・。」やはり、外国人が口座を作る場合と、中国国民が作るのとではちょっと手続きが違うようで、行員さんも初めは慣れていなかったようですね。

カウンターを見ると、プレートがおいてありました。そのプレートには5つの星がついており、星が光っているプレートとまったく光っていないプレートがありました。この、星が光っているプレートは、5段階評価で星が多く光っている行員ほど、サービスの能力が高い事を表しているそうです。我々の受付の女性は星1つ光っていました。ほかの行員を見てみると、ほとんど星が光っていません。光っているのは2人だけです。しかも、一番多く光っている人でも星1つだったので、結構厳しい評価基準のようです。
どおりで、我々のカウンターの行員は愛想が良かったのですね。

次回はvol.4です。お楽しみに。

中国上海金融紀行  vol.4

さて、今回は日本から通貨(日本円)を持ち込んで人民元を購入するに当たり、どのような規制があるのかについて述べたいと思います。外貨を人民元に交換する場合、1日(1回)当たり5,000米ドル(535,000円)相当と定められているところがあります。(原則として外貨を人民元に変えるのは制限なしとなっている。)

また、税関では1人当たり、5,000米ドル(535,000円)を超える外貨の持ち込みは申告が必要となっています。

その為、銀行で5,000米ドルを超える人民元への交換は、税関での申告書がひつようです。また、中国から貨幣を持ち出す際、この申告書があれば、その資金が中国国内で得た所得ではなく、日本から持ち込んだものであることを証明することができるので、持ち出すことが出来ます。

ちなみに、1人当たり100万円相当を超える現金および現金同等物の日本国内からの持ち出し持ち込みには、日本の税関で申告が必要となっています。

  • 上海の夕暮れです。ビルに夕日が当たり非常にきれいでした。
  • こちらも夕暮れの上海です。左にある東方明珠塔はアジア1高いテレビ塔。

銀行への入金
人民元口座への入金は、日本から持ち込んだ円を銀行窓口で両替するのがもっとも一般的です。
また、人民元口座には定期預金と普通預金しかありません。人民元定期預金は3ヶ月、から5年ものまでさまざまな種類がありますが、中国銀行の定期預金では、こちらから指示をしないと自動継続扱いにならないので注意が必要です。現在、中国では経済成長による金利上昇の予測が強く、長期の定期預金にするのは固定金利では不利のようです。ATMは使うことができません。

普通預金は日本同様金利は低いですが、ATMからの入出金が可能です。

日本から中国銀行への入金
日本から中国の金融機関に送金する場合、人民元を直接入金することはできません。ただし、外貨送金に関しては、金額に上限はありません。(日本円のまま、中国銀行に預けている形になり、人民元切り上げの恩恵は受けませんよね。)送金目的については必ず記入する必要があります。

ちなみに、1回200万円を超える海外送金は送金した支店から所轄の税務署に送金調書が提出されることになっています。また、マネーロンダリング対策の為、海外送金にあたっては、日本の金融機関は運転免許証などの本人確認を義務付けています。

中国銀行から日本への送金
銀行窓口で入金された外貨と、海外から送金された外貨を厳密に区別することが義務付けられています。海外から入金された外貨は比較的簡単に海外送金することが出来ます。
が、窓口で入金した外貨は中国国外に送金することはできません。

海外から入金した外貨の中国国内での引き出し
海外から入金された外貨を中国国内の窓口で、外貨のままや人民元に両替して出勤することが可能です。

中国国内での人民元から外貨への両替
人民元は管理通貨であり、貿易などの実需取引以外では、外貨に交換したり、海外に送金することは出来ません。ただし、旅行者への特別処置として、外貨から人民元に両替して6ヶ月以内であれば、帰国時に空港の金融機関支店で外貨への際両替が可能です。その際、両替時のレシートと帰国便のチケットがっ確認されます。

  • 人民元。最高紙幣は100元で他に50元、20元、10元、5元、1元があり、その下には角という通貨単位がある。
  • 上海の夜景。東方明珠塔が幻想的に輝く。高層ビルが多くあり、夜景は必見。

人民元に投資するには、
現在のところ、中国市場に人民元建てで投資する方法は、中国国内で人民元口座を開設し、預金するのがもっとも現実的です。
また、これは現実的ではありませんが、中国国内で投資用不動産を購入する事もできます。

中国から人民元を持ち出すには、
中国国内から旅行者が人民元を持ち出す場合、1人6,000元が上限でしたが、2005年1月より2万元に引き上げられました。人民元を香港に持ち出せば、米ドルや香港ドルへの両替は自由に出来ます。
中国からマカオのへの人民元の持ち出しに限り、上限はありません。これはマカオのカジノで人民元を使ってもら為の特別処置です。

人民元について、いくらか理解していただけたでしょうか。皆さんが人民元の口座を作る場合、中国語が話せる方や中国の銀行業を知っている方とと一緒でないと、何かと手間がかかりそうです。ライズ上海金融ツアーが出来るといいですね~。

中国上海金融紀行  vol.5

お久しぶりです。以前、上海金融紀行(上海金融紀行vol.1~3)で人民元口座開設のお話を報告させていただきました。

その中で、1つ報告していないことがありました。それは、「キャッシュカード」についてです。通常日本の銀行で口座を開設すると、

数日後「キャッシュカード」が郵送されてきます。

中国では「キャッシュカード」が欲しい場合、ATMカードサービス登録用紙を記載し「用紙を提出して申請を行う必要があります。
分行ごとに違いがあるようですが、カードの発行は当日中もしくは数日後には手に入ります。

しかし日本と違うのは、郵送ではなく銀行に直接カードを取りに行かなければならないのです。

我々が口座を開設した中国銀行上海市分行では、当日発行ではなく数日間かかるとの事でした。

我々が前回滞在している間には、「キャッシュカード」の発行は間に合わなかったので「キャッシュカード」の引換証を貰ってその時は帰りました。

保管期間は3ヶ月。それ以上過ぎた場合は破棄されてしまうそうです。

  • これが引換証です。この引換証がこのあと一波乱起こします。

以前訪中した時、「中国の銀行では同じ名前の銀行であっても、分行が異なれば違う銀行と思ったほうがいい。」とアドバイスされていました。

基本的に各分行は独立しているそうです。

ですので、上海市分行で口座を開設しても、天津市分行では通帳の更新や残高の確認はできません。ただし、最近中国ではATMで銀行間のネットワーク構築がすすんでおり、多くのATMで出金や残高照会は可能になってきています。中国旅行をする際は「キャッシュカード」があった方が便利ですよね。ただし、カードでの入金は出来ないようです。入金をしたい場合には、通帳を持って口座を作った銀行に行くか、大きな分行であれば、分行が異なっていても入金ができるらしいです。(中国銀行 東京分行に問い合わせた結果)

さて、今回上海に渡航した目的なのですが、

1.上海のライズクラブの生徒さんと、今後の中国金融動向と展開について打ち合わせを行う。

2.「キャッシュカード」を受け取りにいく事。

この2点です。

1泊2日の強行スケジュールだったので、結構忙しく動き回りました。

詳細は次回に・・・・・

中国上海金融紀行  vol.6

上海到着初日は、上海に住まれているライズクラブの生徒さん中国金融についての打ち合わせです。 生徒さんもお仕事でかなり忙しい中、わざわざお時間を割いていただきました。

内容は、中国経済の動向や上海A株上海B株、深センA株深センB株、香港H株についてや、株式以外の金融商品の動向。 それ以外にも資産運用に関する情報を丸1日かけてご説明していただきました。
詳しいことはまたの機会にでもお話できればと思います。

さて、もう一つの目的である「キャッシュカード」の受け取りです。初日は打ち合わせで1日使ってしまったので、翌日銀行に向かいました。

今回はなんと通訳なしです。

実は初日いろいろとお世話になったライズクラブの生徒さんが、今日はお仕事の都合で同行できませんでした。「まあ、今回はキャッシュカードを貰うだけだから大丈夫でしょう。」とたかをくくっていました。

  • 中国銀行上海市分行の正面
    赤い布幕が張ってあったのですが、意味は判りませんでした。
    たぶん何かの基金の募集だと思います。
  • 中国銀行上海市分行の裏口
    中国はどこに行っても活気があります。

さて、中国銀行上海市分行です。私は中国銀行に行くのは2回目なので、慣れた顔つきでようようとロビーに入って行きました。
「たしか、この前は発券機で番号札を貰っていたな・・」。
発券機の前に行き番号札を貰おうとした時「あれ、何だこの項目の多さは・・・。しかもすべて中国語。」前回は生徒さんにすべてしていただいたので知りませんでしたが番号札を貰うだけなのにこんなに項目があるなんて・・・・・・。正直戸惑ってしまいました。 よく見ると英語表記のボタンがあったので「ホッ」としてボタンを押してみたのですが・・・・「う~む。なんとなく理解できるけど、あっているのか自信がないな~。」つくづく「学生時代に、もっと英語を勉強しておけばよかった・・・」と反省しました。
「困ったときは聞いてみよう。」そうです。困った時は知っている人に聞くのが一番です。

たまたま私の近くで女性行員同士が歓談していたので、捕まえて聞いてみました。片言の英語で身振り手振り説明しますが、まったく通じません。「やばい!、通じない。」しかも、その女性行員はポケットに片手を突っ込んで「なにいってんだ!」って顔でこっちを見ています。しかも名札を見ると「実習生」と書いているではありませんか。「完全になめられている。」困った私は、生徒さんに携帯電話をかけて中国語で通訳してもらいました。(お忙しいのにすみません。)

それで、何とか番号札を3人分貰うことが出来ました。

前回通帳を作った周藤さんと野崎さんは、手際よく受付の女性と話を進め「キャッシュカード」を貰い、両替し入金も済ませています。

しばらくして私の持っている番号札と同じ番号が窓口で点灯しました。いよいよ私の番のようです。通帳や書類、パスポートをもって窓口に向かいました。「ゲゲ、また実習生だ。まあいいや、「キャッシュカード」を貰うだけだから。」片言の英語で両替をしたい旨と、「キャッシュカード」を受け取りに来た事を伝えました。彼は英語がまあまあしゃべれるようで両替はスムーズに行きました。が・・・・

「キャッシュカード」を受け取ろうと引換証を見せますが「これではだめだ」と付き返されます。「あれ~?野崎さんはスムーズに貰っていたのに・・・」

もめている私に気づいた野崎さんが「題府ちゃん、その券さ~、僕のと違うから預り証じゃないよ」「え~~~!そうなんですか~~。」

  • これが預り証と勘違いしていた控え。
    全て簡体字表記。
    ちょっとぐらい英語が入っていると判断もつき易いのですが・・・
  • 中央にうつっている方が日本語で対応してくれた行員さんです。
    この写真を撮ったのは周藤さんなのですが、誤ってフラッシュがついてしまい、ガードマンに見つかってかなり注意されていました。
    HP作成の為に、自分の身を危険にさらしながらも、写真を撮ってくれた周藤さんに感謝!感謝!(笑)

そうなんです。預り証はすべて中国語で書いていたので解らなかったのですが、私が持ってきたのは、多分「テレホンバンキングの申し込みが完了しました。」と言うただの控えだったようです。私は何とかして「キャッシュカード」を貰おうと実習生君に身振り手振り伝えますが、両手を広げて「だめだ」と言う顔をしてます。それでも食い下がらず「預り証を日本で無くした。困っている。今日中に、日本に帰るから今欲しい。」と伝えると、上司らしい女性と何度も話しをしてくれます。彼も何とかしてくれようと努力してくれているようです。「預り証に書いていた番号は覚えているか?」と聞かれましたが、そんなもん覚えているわけありません。30分ぐらいやり取りをしていると、私の隣に20代中ごろの化粧っけのまったくない銀行員が話しかけてきました。「あなたどうしました?あなた問題ありますか?」と片言の日本語で話しかけてきました。その子はうっすらと口元に産毛がはえており、ほっぺはうっすら赤く、美人ではないのですがまさしく「おぼこい」って感じのピュアな女の子です。「田舎から出てきて、上海の銀行で頑張っている子だろうな~。」な~んて思ってしまいましたが今はそれどころではありません。

「日本語を話せるのですか?」「はい、少しね」どうやら、実習生君が私に英語で色々と伝えていたが伝わらないと思ったのか、日本語を話せる行員を探して呼んでくれたようです。「助かりました。かくかくしかじかでカードが貰えないんです。なんとかなりませんか?」「わかった。私、中国語で誓約書を書くね。それをあなたOKすれば、メイビー今あなたカード貰えるね。」片言の日本語で説明してくれました。

  • 中国銀行の前から黄浦江側を望むと、総ガラス張りのビルに太陽が反射してとてもきれいでした。

その誓約書の内容は、「私は預り証を無くしてしまいました。キャッシュカードを預り証なしで今回受け取りましたが、今後その件で何かトラブルがあったとしても、中国銀行上海市分行に対して何も申し立てはいたしません。」と言う様な内容でした。(たぶん・・・)
私は、その説明を受けサインをし、何とか「キャッシュカード」を手にすることが出来ました。

手続きが終わるころには、日本語のしゃべれたその女の子はすでに仕事に戻っていなくなっていました。
心残りは、通訳をしてくれた女の子に、一言お礼を言うことが出来なかったことです。

しかし、中国の銀行は想像していた以上に親切だったのでびっくりしました。

日本の銀行のサービスには劣りますが、お客の為に努力はしてくれますし笑顔もたまには返してくれます。しかし、中国のお客さんは結構大胆で、私が窓口の前で行員の作業を待っていると、私のかばんを勝手にずらして、自分のかばんを「ドカっ」と置き、新聞紙にくるんだ札束をそこでガシガシ数えだしました。私が、暗証番号を入れたかったので「すみません、かばんをどけてもらっていいですか」的なことを伝えると、「俺が金数えてるのに何だよ」って感じで見られました。

暗証番号を入力するテンキーの上に彼のかばんが乗っていたので、どけたかっただけなんですけどね」

上海金融紀行渡航2回目終了

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