香港金融紀行

香港金融紀行  vol.1

今回、我々は香港に行ってきました。香港は中国に返還されて8年が経過しているのですが、特別行政区となっており大陸とは若干おもむきが異なります。香港島には非常に多くのビルが立ち並んでおり、上海と比べると洗練されているような印象を受けました。日本にたとえるなら、香港は東京、上海は大阪のような感じです。香港は香港島と九龍半島の南端が栄えており、主な金融関係の建物は香港島に固まっています。香港の証券取引所やHSBC香港本店、citibank香港もこの香港島にあります。

さて、なぜ我々がわざわざ香港まできたのか?それは、香港は東アジア最大のタックスへイヴンだからであり、多くの資産家がこの香港で資産運用を行っている事から、運用会社の方に、生の声を聞く為です。 かつては、「調達のシンガポール、運用の香港」と呼ばれ、資金調達はオフショア預金金利が非課税のシンガポール、資金運用は法人税率が低く、海外で発生したオフショア所得が原則非課税の香港といった傾向がありましたが、シンガポールの法人税引き下げ、香港の非居住者外貨預金の源泉税撤廃などにより、現在、制度的な相違はほとんど見られなくなってきました。 また、シンガポールよりも日本から近く、福岡からだと直行便で3時間20分ぐらいで着きます。また、香港国際空港から香港島中心部までエアポートエキスプレスが出ており、約23分ほどで到着します。日本から最も近いタックスヘイブンです。 私達が香港に到着したときにはすでに夕方だったので、当日はご飯を食べながら翌日のスケジュールの確認をしました。HSBCやcitibank、香港証券取引所の場所と交通手段を調べたり、どの銀行でどの様なお話を伺うかを検討しました。

香港金融紀行  vol.2

まず我々が訪れたのは、HSBC香港本店です。HSBCは香港最大の金融機関でもあり、香港ドルの発券銀行として、香港金融の中心的な役割を担っています。地下鉄の港島線の中環駅近くにある巨大なビルで、夜になるとさまざまな色のネオンが輝き、それは幻想的です。1階正面には2頭のライオンの像がデ~ンと構えています。

HSBCシンガポールの方にお願いしてHSBC香港本店の方にアポイントをお願いしたのですが、ちょうどその日は香港の日本語の話せる担当者に先約があり、アポが取れませんでした。

私はしかたないので「リテール窓口での口座開設しか出来そうにないな~。」と思っていました。通常の口座開設であれば、Level3(3階)の「外貨の入出金や定期預金口座開設の一般窓口・パワーバンテージ専用窓口・カードの再発行手続きと受け取り」などを行っている場所で口座開設を行います。

周藤さんはエスカレーターでLevel3へ上がると、さらに上のLevel5までどんどん進んでいきます。Level5とは、5階にあるプレミア専用窓口・新規口座開設などの相談受付口です。エスカレーターで上がれるのはLevel5まです。周藤さんは辺りを見渡すとエレベーターに向かって歩いていきます。

さらにその上に行くにはエレベーターを使うか階段を使わないと上がれません。しかし、階段には扉があり南京錠が掛けてあります。そのまま、周藤さんはエレベーターに乗り込み、Level6のボタンを押しました。Level6はビジネスバンテージ専用窓口・HSBCオフショア口座開設窓口がある場所です。

Level6に上がると、周藤さんは「プライベートバンキングの開設もしくは、プレミアかパワーバンテージの口座を新規開設したいので説明のできる人を出してほしい」と受付の女性に伝え、担当者を呼ぶようにお願いしました。

事前の状況では今回担当者と日程が合わなかったので詳しい説明は無いものと半ばあきらめていたのですが、Level6までどんどん上がって行く周藤さんには、ちょっとビビッてしまいました。

さて、担当者がやってきました。やはり日本人スタッフはいなかったのですが、日本人と中国人のハーフで片言ですが日本を話せるスタッフが対応してくれました。その担当者より、プライベートバンキングとパワーバンテージ、プレミアについて、詳しい説明をしていただいたのでちょっとここで紹介したいと思いますが、プライベートバンクについては、ほとんどシンガポールのHSBCと内容は変わりませんでしたので、今回はプレミアとパワーバンテージに絞って説明します。
さて、担当者がやってきました。やはり日本人スタッフはいなかったのですが、日本人と中国人のハーフで片言ですが日本を話せるスタッフが対応してくれました。その担当者より、プライベートバンキングとパワーバンテージ、プレミアについて、詳しい説明をしていただいたのでちょっとここで紹介したいと思いますが、プライベートバンクについては、ほとんどシンガポールのHSBCと内容は変わりませんでしたので、今回はプレミアとパワーバンテージに絞って説明します。

香港金融紀行  vol.3

さてHSBCに口座を作る場合、日本の銀行と同様にさまざまな口座が用意されています。 香港ドル普通預金口座・香港ドル当座預金口座・外貨普通預金口座・定期預金口座・法人向け総合口座(ビジネスバンテージ)のほかに、パワーバンテージとプレミアとスパーイーズとプライベートバンキングなどがあります。

まず、

パワーバンテージとは・・・一般顧客向けの総合口座のことです。香港非居住者でも口座開設できる香港上海銀行の中心口座です。口座の平均口座残高が10万香港ドル(約150万円)以下になると口座維持手数料を聴取されます。つまり「最低でも150万円以上は預金してくださいね。」と捕らえていいと思います。こうしておかないと膨大な口座数になってしまい、口座を管理するだけで莫大な費用がかかってしまうからです。香港本店のみですが、パワーバンテージの専用窓口が用意されています。この口座を持てっていれば、香港株の売買が可能となります。

プレミアとは・・・パワーバンテージの上位版で、パワーバンテージと違うところは、口座の平均口座残高が100万香港ドル(約1500万円)以下になると、口座維持手数料を徴収されます。
ただし、メリットとして自動振替・小切手振出し・トラベラーズチェックの現金化の取引手数料は無料です。また、担当者が付き、銀行内の専用ラウンジを使用することができます。多くの支店に専用窓口があり、専用サイトもあります。またHSBCがより金融商品(ファンド)の斡旋があっったり、香港株の他アメリカ株・日本株などの売買が可能となります。色々メリットがありますが、実際に日本人が口座を作るのであれば、パワーバンテージで十分なようです。

さて、パワーバンテージの最大の特徴は、「複数の口座を1つの口座番号、1つのステイトメント、1つのIDとパスワードで管理ができる」点にあります。パワーバンテージの口座間であれば振替手数料がかからず、インターネットやテレホンバンキングで資金の移動が可能です。(通貨が異なれば為替手数料はかかります)

外貨普通預金で取り扱える商品は、以下の10通貨です。

  • 1.日本円
  • 2.米ドル
  • 3.ユーロ
  • 4.香港ドル
  • 5.カナダドル
  • 6.オーストラリアドル
  • 7.ニュージーランドドル
  • 8.シンガポールドル
  • 9.英ポンド
  • 10.タイバーツ

中国の人民元で預金することが出来ません。

パワーバンテージ口座を持っていれば、ATMカード、香港ドル小切手帳が発行されるほか、インターネットバンキングはテレフォンバンキングが利用でき、さらに、日本円や米ドルをそのまま入金し、いつでも複数の通貨に両替できます。また、定期預金は、新たに資金を入金しなくても、パワーバンテージ内の別口座の資金を口座間振替で開設することができ、口座開設や解約、予入期間、満期後の受取方法などの変更手続きなどはすべて、インターネットバンキングで可能です。

日本人が口座を開設するのに必要なものとして、パスポートの現物が必要です。担当者がコピーを取るのでコピーは必要ありません。 支店によっては、取引銀行のバンクリファレンスや住所証明を持ってくるように支持されることもあるようです。

バンクリファレンスとは、その銀行と取引があることを銀行側に証明してもらうもので、現在取引のある銀行に出向き、

  • 口座名義(名前)
  • 口座番号
  • 名義人住所
  • 口座保有期間

などを英文記入してもらい、銀行担当者にサインを添えてもらいます。欧米の銀行ではごく一般的なサービスなのですが、日本の銀行ではこうした習慣がないのでバンクリファレンスを出してもらうのは不可能と思ってください。その為、バンクリファレンスを必要としない店舗を利用する必要があります。 もしくは、citibank香港で口座を開設して、そこでバンクリファレンスを発行してもらうなどの手順が必要になります。

日本の銀行にバンクリファレンスを発行してもらえるか、私の口座のある親和銀行に問い合わせたところ、電話に出られた方はバンクリファレンスの存在さえしりませんでした。 小さい支店だったので、そんな依頼も今まで無かったので仕方が無いかもしれません。本店に問い合わせをしていただき、作成できるのかを調べてもらいました。

さて、実際にHSBC香港で口座を開設するには、2つのハードルがあります。

1つ目は、直接本人がその銀行まで出向く必要があります。銀行担当者の前でパスポートを提示して必要な書類にサインをする必要があるからです。共同名義口座を開設する場合は、共同名義人すべてが出向く必要があります。 これは、香港金融当局の規則なので、香港の銀行ならどこでも同じです。

2つ目は、紹介者が必要であることです。この紹介者なのですが、HSBC香港にパワーバンテージかプレミアの口座を持っており、少なくとも1年以上維持している必要があります。しかも、休眠口座でないことが条件です。 この、紹介者になっても、何らかの責任が発生するわけではないので、紹介者のデメリットはありません。もし、香港に知人がいて、口座を持っている人がいれば、案外簡単に引き受けてくれるかもしれません。

しかし、紹介者が同行しても、バンクリファレンスがあっても、担当者によっては口座開設を断られる支店や担当者もあるそうです。 出来る限り中環の本店で口座を作ることをお勧めします。

香港在住者でHSBC香港に口座を持っている人の割合は、なんと8割もいるそうです。(担当者談)ほとんどの人が口座を開設しているほどの銀行なのです。

HSBC香港ではさまざまな説明を長時間受けたのですが、長くなりそうなのでこの辺でやめておきたいと思います。

香港金融紀行  vol.4

ここでちょっとこぼれ話を・・・・

海外を訪れた際、必ずしなくてはならないのが外貨への両替です。さまざまな金融機関で両替のレートは異なります。空港で両替をすると、たまにボッタクリのようなレートをつけていることもあるので注意が必要です。

香港に訪れた際は、空港で両替をするのは必要最小限にしてレートに良いところで両替をした方が良いと思います。香港のどこに滞在するかで当てはまる場合とそうでない場合がありますが、今回我々は中環付近のホテルを予約していたので、最も便利な公共機関はエアポートエキスプレスです。料金はちょっと高いですが、タクシーに比べれば格段に早く快適です。

まず、香港国際空港に着いたら、日本円でエアポートエキスプレスの香港駅からの往復切符を買います。往復割引が付いて香港ドルで180ドルだったと思います。タクシー代やチップやもしもの為に、あと1万円ほど両替しておけば十分だと思います。

香港駅からは、有名なホテルであれば、シャトルバスが出ていることがあるので、ホテルに問い合わせしておくといいと思います。シャトルバスは無料なのでお得なのですが、5~6つのホテルを回るので、ホテルによっては距離的には遠回りになることもあります。

しかし、香港を車で観光していると思えば気にもなりません。時間がもったいなければタクシーが便利です。タクシーの運転手さんも英語を話しますが、念のため行き先のホテルの香港名(日本名と異なることがあるので注意)を漢字で書いて渡すか、地図を見せたほうが安心だと思います。

シャトルがホテルに付いたら荷物を預けて、チェックインをします。日本の旅行会社でホテル代まで払って旅行をするなら問題はありませんが、直接ホテルで予約した場合や香港の旅行会社を通じて予約し、ホテルで料金を払う必要がある場合は、ホテルの両替レートもかなり悪いので出来ればレートの良いところで両替をしておいたほうが良いでしょう。

ホテルのある中環からみて、海を渡って対岸にある尖沙咀まで連絡船(1.7香港ドル)か地下鉄を利用して移動し重慶大厦ビルの両替商が集まるところまで行きました。

ほとんどがインド系の方が経営していて、かなり怪しい雰囲気がただよっています。昔から、レートの良い両替商はインド人と相場は決まっているようで、シンガポールでもそうでした。ただし、治安が悪い場所にあるので、大金を両替する際は気をつけてください。小額の両替でもちょっと勇気が要りそうな場所です。入り口付近の場所のいい両替所には、女性の従業員が働いています。しかし、大体レートは悪いです。良いレートの店は奥のほうに固まっています。女の子の笑顔にだまされると悪いレートを掴まされてしまいます。 ほとんどの店は、レート表示をしていますの、一通り見て回ってレートの一番いいところで両替をするといいでしょう。

ただし、この両替商は、時間帯によってレートが変化します。銀行の開いている平日の昼間はかなりレートが良くなっています。ただし、銀行が閉まっている時間や曜日はレートが悪くなります。需要と供給のバランスを良くわきまえているようです。両替をする際はその辺も考慮に入れておくといい

お気軽にお問い合わせください。0120-844-104受付時間 10:00-19:00 [ 日・祝・年末年始を除く ]

メールでのお問い合わせはこちら お気軽にお問い合わせください。

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

既存ユーザのログイン
   
新規ユーザー登録
*必須項目